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大学発!創薬上場バイオベンチャー企業まとめ(14社)

大学発!創薬上場バイオベンチャー企業まとめ(14社)
大学発!創薬上場バイオベンチャー企業まとめ(14社)
※この記事は2024年2月1日時点の情報です。

革新的な医薬品開発の最先端を走っている、アカデミア発の創薬型バイオベンチャー上場企業14社を紹介します。
上場しているアカデミア発創薬バイオベンチャーまとめ ※2023年3月期決算、クリニファー調べ
上場しているアカデミア発創薬バイオベンチャーまとめ ※2023年3月期決算、クリニファー調べ

ノイルイミューンバイオテック (JASDAQグロース上場、山口大学発)

患者の体内の免疫細胞を活性化させるPRIME技術を応用したCAR-T細胞という最新のがん免疫療法を介して、固形がんに対する安全かつ有効な治療薬を開発する事業を展開している山口大学発のアカデミアベンチャー企業です。パートナー先としては、武田薬品工業や協和キリン、中外製薬などがあります。

ジェイファーマ(東証一部上場、杏林大学発)

杏林大学医学部教授の遠藤仁氏が同定した、がん特異性必須アミノ酸トランスポーター「LAT1」に注目し、LAT1のみを選択的に阻害する低分子化合物を開発しました。また、LAT1はがん細胞だけでなく、免疫細胞等の増殖が盛んな細胞での発現が確認されています。具体的に、関節リウマチや1型糖尿病等に代表される自己免疫疾患においても重要な役割を果たすことが近年多数報告されており、同社はLAT1阻害剤の次なる標的として自己免疫疾患への応用を進めています。

ブライトパス・バイオ (マザーズ上場、久留米大学発)

「がんペプチドワクチン」の開発を目指し、久留米大学先端癌治療研究センター教授の山田亮氏が2003年に設立したバイオベンチャー企業です。開発パイプラインとして、iPS細胞由来の細胞医薬や抗体医薬品、がんペプチドワクチンがあります。がん免疫という作用メカニズムを織り込んだ新規がん免疫治療薬を新たな治療選択肢として提供することを理念として研究開発を行っています。

オンコセラピー・サイエンス (マザーズ上場、東京大学発)

元東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長 中村祐輔教授のゲノム包括的遺伝子解析により発見された、がん関連遺伝子および遺伝子産物を標的としたがん治療薬、がん治療法の研究開発を目的として設立されました。高頻度で様々ながん種に発現するTOPKやMELKを標的とした抗がん剤や、正常組織には発現せず、骨膜肉腫には高頻度に高発現している遺伝子に作用する抗体医薬品、更にはがんペプチドワクチンなど次世代型のがん関連製品の開発に取り組んでいます。がんペプチドワクチンは塩野義製薬に導出しています。

ファンペップ(マザーズ上場、大阪大学発)

大阪大学大学院医学系研究科で確立された機能性ペプチドのデザイン、創製、最適化の技術の実用化を目指して設立されました。ペプチドの機能に着目し、医薬品や化粧品、医療機器等の研究開発・製品開発を行っています。機能性ペプチドや抗体誘導ペプチドを有し、皮膚潰瘍や乾癬を治療対象とした医薬品の開発に取り組み、加えて、抗体誘導ペプチドの技術基盤を活用してCOVID-19に対するペプチドワクチンの研究開発を実施しています。主な共同研究先には、塩野義製薬や住友ファーマがあります。

ペプチドリーム(マザーズ上場、東京大学発)

東京大学の菅裕明教授長年の研究の成果として完成させた人工RNA触媒のフレキシザイムと、ペプチド翻訳システムのPDTSを融合させたPDPSを創薬開発プラットフォームシステムとし、多種のペプチドを合成しているベンチャー企業です。がんや新型コロナウイルス、肥満・筋疾患等を適応症例としたペプチド医薬品を数多く開発しています。ブリストル・マイヤーズ・スクイブやメルク、ノバルティス、武田薬品工業など多くの大手製薬企業とパートナー契約を結んでいます。

キッズウェル・バイオ (マザーズ上場、北海道大学発)

北海道大学遺伝子病制御研究所における免疫関連タンパク質の機能研究の成果を、医薬品として開発することを目的に2001年に設立されました。研究成果として得られた遺伝子情報を活用して、疾患に特異的に作用する分子標的薬(抗体医薬品)の新薬開発と、バイオシミラー開発の二種類の開発事業を軸に展開しています。提携先として、持田製薬や富士製薬工業などがあります。

UMNファーマ(マザーズ上場、秋田大学発)

秋田大学地域共同研究センター元客教授の道下眞弘氏によって2004年に設立され、組換えタンパク抗原の製造技術、アジュバント技術及び製剤/ドラッグ・デリバリー技術を統合した次世代ロジカルワクチンの創製に取り組んでいます。2019年12月に塩野義製薬の子会社になりました。

クリングルファーマ (マザーズ上場、大阪大・慶應義塾大発)

2001年に大阪大学・慶應義塾大学発の創薬バイオベンチャーとして設立されました。臓器の中でも最も再生能力の高い肝臓の再生をつかさどるタンパク質として、日本で最初に発見されたHGFを、組換えヒトHGFタンパク質として医薬品にするための研究開発、製造、販売を行っています。対象疾患としては脊髄損傷やALS、急性腎障害などがあります。

アンジェス(マザーズ上場、大阪大学発)

大阪大学医学部教授の森下竜一氏の研究成果である「HGF(肝細胞増殖因子)遺伝子の血管を新生する作用」を応用した医薬品開発を目指して設立されました。ゲノム創薬事業を展開し、ゲノム編集の開発や遺伝子医薬の開発を行っています。慢性動脈閉塞症を対象としたHGF遺伝子治療用製品やDNAワクチンの開発に取り組み、加えて、スタンフォード大学と共同研究して新型コロナウイルス感染症向け経鼻投与ワクチンの開発を進めています。

リボミック(マザーズ上場、東京大学発)

東京大学名誉教授の中村義一氏が発見した「タンパク質とRNAの分子擬態」の実用化を目指して設立されました。同社は標的たんぱく質に立体的に結合することで、病因となる働きを調節、阻害できるRNA分子(アプタマー)を医薬品とした「アプタマー医薬」を開発しています。アライアンスパートナーとしては、大塚製薬、大正製薬や全薬工業などがあります。

オンコリスバイオファーマ (マザーズ上場、岡山大学発)

岡山大学の田中紀章教授と藤原俊義教授の、腫瘍溶解ウイルスの研究開発及び分子標的抗腫瘍薬の研究開発を目的に設立されました。同社は「ウイルス学に立脚した創薬」というコンセプトの下、ウイルス遺伝子改変技術を活用した新規がん治療薬、新規がん検査薬、さらに感染症領域の新たな治療薬の開発を行っています。提携先には中外製薬などがあります。

ティムス(JASDAQグロース上場、東京農工大学発)

東京農工大学において微生物から発見されたSMTP化合物群の研究開発を軸として発展・成長しているベンチャー企業です。同社は60種類以上のSMTP化合物群を選択的に生産する方法を開発しており、脳梗塞や急性腎障害・薬剤性腎障害、がん悪液質等を適応症とする治療薬の開発に取り組んでいます。米国のバイオジェン社に導出した実績があります。

ステムリム(マザーズ上場、大阪大学発)

大阪大学大学院医学系研究科の玉井克人教授らが同定した、骨髄多能性幹細胞動員因子を医薬品として開発することを目的に設立されました。怪我や病気により損傷し機能を失った生体組織の機能的再生・治癒を促進する「再生誘導医薬®」の開発を行っています。再生誘導医薬®は、従来型の再生医療/細胞治療とは異なり、組織再生能力の基盤となる幹細胞の供給量を増やすことで、組織再生を促進します。主な共同研究先には、塩野義製薬があります。

まとめ

今回私が調べた、上場しているアカデミア発の創薬型バイオベンチャーは14社ありました。調べていく中で、
  • がん関連製品が多い
  • ペプチドワクチン、たんぱく質に関する研究開発が多い
ということがわかりました。

今年のノーベル生理学・医学賞に、新型コロナウイルスの「mRNAワクチン」が選ばれたことからも、ワクチン開発が脚光を浴びていることがわかります。また、がんペプチドワクチンの開発が進み、ワクチンでがんを予防する時代の到来も期待されます。

この記事について

この記事は、クリニファー株式会社のインターンシップ社員が企業ホームページのIR資料などを独自に調査し、執筆した記事になります。


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